かねてより創作を続けておりました、短編小説『クロムの斜陽』。 この度、その世界観を映像として表現する、ショートアニメーションが完成いたしましたことをご報告します。
本作は、文豪・太宰治の不朽の名作『斜陽』へのオマージュとして、その根底に流れる「過渡期の倫理」や「新しい生き方への闘争」というテーマを、AIと人間が共生する近未来の世界で再構築した物語です。
私たちが目指したのは、単なるあらすじの映像化ではありません。 紙の匂いがする薄暗い部屋と、窓の外に広がる冷たいクロムの都市。 その静かな対比の中に存在する、主人公・莉緒の物憂げな孤独と、彼女に寄り添うAI・カイの非人間的な静寂。
その空気感そのものを、30秒という短い時間に閉じ込めることでした。
言葉から生まれた世界が、光と音、そして動きを纏い、新たな生命として息づく瞬間を、ぜひご覧ください。
▼『クロムの斜陽』ショートアニメーション
以下のリンクより、完成した映像をご覧いただけます。
今回の制作では、二人の緊張感あふれる出会いを描いた**『来々軒の客人』や、穏やかな心の交流が生まれる『機械仕掛けの読書会』**など、物語の重要な一瞬を切り取り、アニメーションとして表現しました。
この30秒間の映像が、皆様を『クロムの斜陽』の世界へといざなう扉となることを願って。
ご感想など、コメントでお聞かせいただけると、今後の創作の大きな励みになります。