【還付金詐欺の攻略法】その電話、1秒で切断せよ

みなさん、こんにちは。一ノ瀬舞です。 還付金詐欺の電話にまんまと乗せられそうになった私。 スマホを奪い取った天城先生は、一体どんな「カウンター攻撃」を仕掛けるのでしょうか……?


本編:ソーシャル・エンジニアリングの正体

天城先生はスピーカー通話に切り替え、冷静な声で応答しました。

「あ、もしもし? 一ノ瀬の夫ですけど」

『あ、旦那様ですか。実は奥様の還付金手続きが……』

「ああ、還付金ね。わざわざありがとうございます。で、あなたの所属する自治体の指定金融機関法に基づくと、還付金事務においてATMの操作を要求するのは地方自治法違反になると思うんですが、その辺りのコンプライアンスはどうなってます?」

『えっ……い、いえ、これは特別な救済措置で……』

「救済措置? 面白いね。じゃあ、発信者番号通知が非通知設定になっているのはなぜかな? 公的機関が非通知で掛けるなんて、あり得ない仕様ですよね?」

『チッ……』

ブツッ。ツーツーツー。 相手は舌打ちをして、一方的に電話を切りました。

「……怖っ! 先生、今なんて言ったんですか?」

「適当なハッタリだよ。でも、相手は『知識のある人間(上級プレイヤー)』だと分かった瞬間に逃げる。彼らにとって、カモ以外に使う時間はコストだからね」

天城先生はスマホを私に返しながら、深いため息をつきました。

「舞ちゃん。これはハッキングじゃない。ソーシャル・エンジニアリングだ。君の『欲』と『焦り』というセキュリティホールを突いた、心理的な攻撃なんだよ」

「うう……でも、本物の役所だと思っちゃいました」

「役所は、絶対に電話で『ATMに行って』とは言わない。還付金は、書類で申請して、口座に振り込まれるのを待つものだ。これが絶対のルール。雨が降ったら傘をさすのと同じくらい、当たり前のことなんだ」

「もし、さっきATMに行けなかったら、どうなっていたんですか?」

「次は『キャッシュカードの交換が必要』と言って、偽の銀行員が家に来ただろうね。そこでトランプ入りの封筒とカードをすり替えられて、暗証番号も聞き出されて、ジ・エンドだ」

◆ 本当のシミュレーション結果

天城先生が、今回の「もしも」の被害総額を計算してくれました。

【防衛失敗時の被害シミュレーション】

  • ATM送金被害:約10万円
  • カードすり替え後の引出:限度額50万円(×日数分)
  • 口座凍結・再発行の手間:プライスレス(精神的苦痛:大)
  • 合計:人生のHPが限りなくゼロになる

「お金だけでなく、警察での事情聴取や口座の凍結手続きで、君の貴重な20代の時間が奪われる。それが一番の『スリップダメージ』だよ」

その言葉に、私は背筋が凍る思いでした。23,800円を得ようとして、全てを失うところだったのです。


今日からできる攻略アクション

天城先生直伝、詐欺という「無理ゲー」を回避する3つの鉄則です。

  1. 「ATMで還付金」は100%詐欺
    • このキーワードが出たら、即座に電話を切る(ログアウトする)。
  2. 固定電話は「留守電」常時設定
    • 犯人は録音を嫌がります。必要な相手ならメッセージを残すはずです。
  3. 「カードを預かる」「暗証番号教えて」は運営規約違反
    • 警察や銀行員が暗証番号を聞くことは、天地がひっくり返ってもあり得ません。

「いいかい、舞ちゃん。自分の身を守る『最強の装備』は、疑う心だ。甘い話というバグには近づかないこと。分かった?」

「はい! ……でも先生、お礼の新作コスメは?」

「……自分の給料(ゴールド)で買いなさい」


【免責事項】 本記事はフィクションであり、実在の人物・団体とは関係ありません。記事内の法律・税制・金融・防犯に関する情報は執筆時点(2026年2月)のものであり、将来的に変更される可能性があります。特に特殊詐欺の手口は日々巧妙化しています。不審な電話があった場合は、一人で判断せず、必ず家族や警察(#9110)にご相談の上、自己責任で対応してください。

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