『玻璃(はり)の食卓』

第一章 富山唯継(とみやまただつぐ)が、その妻・鴫沢宮(しぎさわみや)を娶(めと)りてより、早や二年(ふたとせ)の歳月が流れようとしていた。芝(しば)に構えた新宅は西洋建築の粋を集め、夜毎(よごと)に開かれる饗宴の灯りは…

『月影の嫉妬』

序 月の光というものは、つくづく不公平なものだと思う。 天の頂にあるときは、分け隔てなく地上を照らすように見えて、その実、光の当たる場所と、色濃くなる影とを、冷ややかに選び分けているのだから。 かつて、私は光の中にいた。…

その車、本当に必要ですか?年間53万円の維持費を公開&カーシェアに替えて手に入れた「5つのこと」。

「見て見ぬフリ」していませんか? 我が家の家計を圧迫していた“聖域”の正体 「パパ、今日の塾のお迎え、お願いね!」 「わかった。帰りにスーパーで牛乳も買ってくるよ」 妻とのそんな何気ない会話が、我が家の日常でした。小学生…