こんにちは。
突然ですが、あなたに質問です。
「将来のお金のこと、漠然とした不安はありませんか?」
老後2000万円問題、子どもの教育費、親の介護費用、そして自分自身の健康…。考えれば考えるほど、不安は尽きませんよね。
「このまま会社からの給料と貯金だけで、本当に大丈夫なんだろうか…」 「何か始めなきゃ、とは思うけど、今さら株の勉強は難しそう…」 「不動産投資で家賃収入なんて夢のまた夢。何千万円もの資金なんて、あるわけない…」
もし、あなたが一つでも頷いたなら、この記事はきっとお役に立てるはずです。
かつての私がそうだったように、多くの40代が同じようなジレンマを抱えています。しかし、その悩みを解決してくれる、まさに「灯台下暗し」のような投資法があるとしたら、知りたくありませんか?
それが、今回ご紹介する**「REIT(リート)」**です。
REITを一言でいうなら、「1万円から始められて、プロにお任せで、憧れの不動産オーナー(大家さん)のような体験ができる」、夢のような仕組み。
この記事を最後まで読めば、あなたはREITの全てを理解し、「これなら自分にもできるかも!」と、資産形成への新たな一歩を踏み出す自信が湧いてくるはずです。専門用語は一切使いませんので、どうぞリラックスして読み進めてくださいね。
第1章:【徹底解説】REIT(リート)って、そもそも何?
1-1. 結論:REITとは「不動産の詰め合わせ福袋」です
「REIT(リート)」と聞くと、なんだか難しそうな横文字に聞こえますよね。正式名称は「不動産投資信託(Real Estate Investment Trust)」ですが、そんなものは覚えなくて大丈夫です。
REITの正体は、ズバリ**「いろんな不動産の詰め合わせ福袋」**。これだけ覚えてください。
どういうことかと言うと、投資のプロ(運用会社)が、私たち個人投資家から少しずつお金を集めて、その大きなお金で都心の一等地のオフィスビルや、人気の商業施設、タワーマンションといった、個人では到底買えないような高額な不動産をたくさん購入します。
そして、それらの不動産から得られる家賃収入や売却益を、私たち投資家に「分配金」という形で還元してくれる。これがREITの基本的な仕組みです。
私たちは、その「福袋」を1万円程度の少額から買うだけで、間接的にたくさんの優良不動産のオーナーになることができるのです。まさに、賢く、手軽に「大家さん」デビューができる画期的なシステムだと思いませんか?
1-2. REITの5つのメリット:なぜ「1万円で大家さん」が魅力的なのか
では、もう少し具体的にREITのメリットを見ていきましょう。忙しい40代にとって嬉しいポイントが満載です。
- ① 少額から始められる(手軽さ) これが最大の魅力です。現物の不動産投資なら数百万~数千万円の頭金が必要ですが、REITなら銘柄によっては1万円以下からでも購入可能。お小遣いや、ちょっとした節約で浮いたお金からでも、気軽に不動産投資の世界に足を踏み入れることができます。
- ② プロが運用してくれる(専門性) 物件選びから、入居者とのやり取り、建物のメンテナンスまで、不動産経営には専門知識と手間が不可欠。REITなら、そうした面倒なことはすべて不動産のプロが代行してくれます。私たちはただREITを買って、あとは専門家チームにお任せするだけ。まさに「ほったらかし投資」が可能です。
- ③ 自動的に分散投資ができる(安全性) REITは、一つの物件だけでなく、複数の異なる用途(オフィス、住居、商業施設など)や地域の不動産に投資しています。もし一つの物件が空室になっても、他の物件の収益でカバーできるため、リスクが自然と分散されます。これは、一つの物件に全財産を投じる現物不動産投資にはない、大きな強みです。
- ④ 換金性が高い(柔軟性) 現物の不動産は、売りたいと思っても買い手が見つかるまで数ヶ月、時には1年以上かかることも。しかし、REITは株式と同じように証券取引所に上場しているため、売りたい時にスマホ一つで、原則としていつでも売却し現金化できます。急な出費が必要になった時でも安心ですね。
- ⑤ 分配金の利回りが高い傾向にある(収益性) REITは、得られた利益の90%超を投資家に分配するなど、一定の条件を満たすことで法人税が実質的に免除される仕組みになっています。そのため、利益を効率よく投資家に還元でき、一般的な株式の配当利回りと比較して、分配金利回りが高い傾向にあります。
1-3. 知っておくべき3つのデメリット:甘い話だけじゃない注意点
もちろん、投資である以上、リスクは存在します。メリットだけでなく、デメリットもしっかり理解しておくことが、大人の投資家としての第一歩です。
- ① 元本保証はない(価格変動リスク) REITの価格は、株式と同じように日々変動します。購入した時よりも価格が下落し、元本割れする可能性は常にあります。銀行預金のように、預けたお金が保証されているわけではありません。
- ② 不動産市場や金利の動向に影響される(市場リスク) 景気の悪化でオフィスの空室が増えたり、金利が上昇してREITが銀行から借り入れているローンの返済負担が増えたりすると、分配金が減少したり、REITの価格が下落したりする可能性があります。
- ③ 上場廃止や倒産のリスクもゼロではない(信用リスク) 可能性としては非常に低いですが、REITを運用している会社が倒産したり、REIT自体が上場廃止になったりするリスクもゼロではありません。
第2章:【徹底比較】現物不動産・株式投資と何が違うの?
「REITのことは分かったけど、他の投資と比べてどうなの?」 そんな疑問にお答えします。ここでは、多くの人が比較検討する「現物不動産投資」と、NISAなどでお馴染みの「株式インデックス投資」とREITを比べてみましょう。
2-1. あなたに合うのはどれ?一目でわかる比較表
比較項目 | REIT(リート) | 現物不動産投資 | 株式インデックス投資 |
初期投資額 | ◎(1万円程度〜) | △(数百万円〜) | ◎(100円程度〜) |
手間 | ◎(ほぼ不要) | ×(非常に多い) | ◎(ほぼ不要) |
リスク | △(分散されている) | ×(集中しやすい) | △(分散されている) |
リターン | ◯(ミドルリターン) | ◯(ミドル〜ハイ) | ◯(ミドル〜ハイ) |
換金性 | ◎(いつでも売れる) | ×(売却に時間がかかる) | ◎(いつでも売れる) |
特徴 | 分配金(インカム)狙い | 家賃収入+売却益 | 値上がり益(キャピタル)狙い |
2-2.【深掘り】NISAでREITを選ぶメリット・デメリット
では、この比較をさらに深掘りし、NISAという「税金がお得になる箱」の中で、あえて「REIT」を選ぶことのメリット・デメリットを考えてみましょう。
【メリット】
- 1. 高い分配金をまるごと非課税で受け取れる これが最大のメリットです。REITは、利益の大部分を投資家に分配金として還元する仕組み上、一般的な株式と比べて利回りが高い傾向にあります。NISA口座なら、この魅力的な分配金に一切税金がかかりません。定期的に安定した「お小遣い(キャッシュフロー)」を非課税で得たい方にとって、REITは株式以上にNISAの恩恵を実感しやすい商品と言えます。
- 2. 株式とは違う値動きによる「分散投資効果」 NISAで人気の全世界株式やS&P500といった株価指数は、当然ながら「株式市場」の動向に連動します。一方、REITは「不動産市場」の動向に連動します。この2つの市場は必ずしも同じ動きをするわけではないため、NISAのポートフォリオに株式だけでなくREITを加えておくことで、資産全体の値動きが安定しやすくなります。株式市場が不調な時に、REITが資産価値を下支えしてくれる、といった効果が期待できます。
- 3. インフレへの対策となりうる 一般的に、世の中のモノの値段が上がるインフレの局面では、家賃や不動産価格も上昇する傾向があります。REITは不動産から収益を得ているため、インフレによって収益が増え、結果的に分配金の増加や価格の上昇につながる可能性があります。これは、現金を銀行に預けておくだけでは価値が目減りしてしまうインフレ時代において、資産を守る上での強みとなります。
【デメリット・注意点】
- 1. 株式ほどの大きな値上がり益(成長性)は期待しにくい REITは安定した分配金が魅力である反面、株価が10年で数倍になるような、爆発的な価格上昇はあまり期待できません。NISAの非課税枠は生涯にわたって利用できる貴重なものです。その貴重な枠を、安定志向のREITに使いすぎると、長期的に見た場合に株式100%で運用するよりも資産全体の成長性が鈍化してしまう可能性があります。
- 2. 金利の変動に影響されやすい REITを運用する会社は、銀行などから多額の借金をして不動産を購入しています。そのため、日本銀行が金利を引き上げる「利上げ」局面になると、借金の返済負担が増えて収益が圧迫され、分配金が減ったりREITの価格が下落したりする要因となります。
- 3. 経済や災害のリスク 景気が悪化して企業の業績が落ち込むと、オフィスや商業施設の空室が増え、家賃収入が減少するリスクがあります。また、投資先の不動産が地震や台風といった自然災害に見舞われた場合、大きな損害を被り、REITの価格に直接的な影響が及ぶ可能性もゼロではありません。
2-3. こんな人にはREITがおすすめ!
ここまでの比較を踏まえると、REITは特にこんな方にピッタリだと言えます。
- 手軽に不動産からの収益(分配金)を得たい人
- 投資にあまり多くの時間や手間をかけたくない忙しい人
- 株式投資はしているが、それ以外の分散投資先を探している人
- 現物不動産投資に憧れはあるが、資金やリスク面で躊躇している人
2-4. 40代の資産形成におけるREITの賢い位置づけ
資産形成を考える上で「コア・サテライト戦略」という有名な考え方があります。これは、自分の資産を「守り」のコアと、「攻め」のサテライトに分けて運用する戦略です。
- コア資産(守り):資産全体の7〜9割。預金や国債、全世界株式インデックスファンドなど、長期で安定的に資産を守り育てるもの。
- サテライト資産(攻め):資産全体の1〜3割。個別株や新興国株など、コア資産よりも高いリターンを狙う、少しスパイスの効いたもの。
では、REITはどこに位置づけられるのでしょうか? REITは、株式(攻め)と債券(守り)の中間的なリスク・リターン特性を持つと言われており、**「コアとサテライトの中間」あるいは「サテライト資産の一部」**として組み込むのが非常に有効です。
第3章:【実践ガイド】知識ゼロから始めるREIT投資の3ステップ
さあ、いよいよ実践編です。「やってみたい!」と思ったその気持ちが冷めないうちに、具体的な始め方を見ていきましょう。驚くほど簡単ですよ。
3-1. ステップ①:証券口座を開設しよう
REITは、銀行や郵便局ではなく、「証券会社」の口座を通じて購入します。もし、まだ証券口座をお持ちでなければ、まずは口座開設から始めましょう。
今はスマホ一つで、10分もあれば申し込みが完了します。おすすめは、手数料が安く、品揃えも豊富な**「SBI証券」か「楽天証券」**。このどちらかを選んでおけば間違いありません。NISA口座も同時に開設するのがおすすめです。
3-2. ステップ②:REIT銘柄を選んでみよう
口座が開設できたら、いよいよ銘柄選びです。日本で取引されているREIT(J-REIT)だけでも60種類近くありますが、選ぶポイントは難しくありません。以下の3つをチェックしてみましょう。
- ① 分配金利回り 投資額に対して、年間にどれくらいの分配金がもらえるかを示す数値です。もちろん高い方が魅力的ですが、高すぎる場合は何らかのリスクを抱えている可能性も。年利3〜4%台が一つの目安になります。
- ② どんな不動産に投資しているか REITには、様々な種類のオフィスビルに投資する「オフィス特化型」や、ショッピングモールに投資する「商業特化型」、複数の用途にバランス良く投資する「総合型」などがあります。自分が応援したい分野や、将来性を感じる分野のREITを選ぶのも楽しいですよ。
- ③ 時価総額や売買代金 これは、そのREITの人気度や信頼性のバロメーターのようなもの。時価総額が大きく、日々の売買が活発な銘柄ほど、安定性が高く、売りたい時に売りやすいと言えます。
【参考】代表的なJ-REITの例
- 日本ビルファンド投資法人(8951):国内最大級のオフィス特化型REIT。都心の優良ビルに多数投資。
- ジャパンリアルエステイト投資法人(8952):こちらもオフィス中心のREIT。安定感に定評あり。
- オリックス不動産投資法人(8954):オフィス、商業施設、住居など幅広く投資する総合型REIT。
※上記は銘柄推奨ではありません。あくまでご自身で調べる際の参考としてください。
3-3. ステップ③:実際に買ってみよう
銘柄を決めたら、いよいよ購入です。証券会社のアプリを使えば、あっという間に完了します。
- 証券会社のアプリにログイン
- 虫眼鏡マークなどから、買いたいREITの銘柄名や証券コード(4桁の数字)を入力して検索
- 「取引」や「買い注文」といったボタンをタップ
- 買いたい口数(「1口」など)と、注文方法(「成行」が簡単)を選択
- 取引パスワードなどを入力して、注文完了!
これだけです。数分後には、あなたも憧れの不動産オーナーの仲間入り。この最初の一歩が、あなたの未来を大きく変えるかもしれません。
まとめ
最後に、この記事の重要なポイントをもう一度おさらいしましょう。
- REITとは「不動産の詰め合わせ福袋」。1万円程度の少額から、プロの運用で手軽に不動産投資が始められる。
- 株式とは異なる値動きで分散投資に有効。NISAの非課税メリットを活かせば、高い分配金をまるごと受け取れる。
- 始め方は簡単3ステップ。「証券口座を開設」→「銘柄を選ぶ」→「購入する」だけ。
40代は、人生の折り返し地点。将来への不安を感じやすい時期であると同時に、これまでの経験を活かして、未来のために賢い一歩を踏み出す力がある年代でもあります。
将来の不安は、ただ待っているだけでは決して消えません。でも、今日、ここで行動を起こせば、未来は確実に変わります。
まずは、ほんの1万円からで構いません。 その勇気ある一歩が、5年後、10年後のあなた自身を、そして大切な家族を助ける大きな力になるはずです。
この記事が、あなたの輝かしい未来へのきっかけとなれば、これほど嬉しいことはありません。
こんにちは。
突然ですが、あなたに質問です。
「将来のお金のこと、漠然とした不安はありませんか?」
老後2000万円問題、子どもの教育費、親の介護費用、そして自分自身の健康…。考えれば考えるほど、不安は尽きませんよね。
「このまま会社からの給料と貯金だけで、本当に大丈夫なんだろうか…」 「何か始めなきゃ、とは思うけど、今さら株の勉強は難しそう…」 「不動産投資で家賃収入なんて夢のまた夢。何千万円もの資金なんて、あるわけない…」
もし、あなたが一つでも頷いたなら、この記事はきっとお役に立てるはずです。
かつての私がそうだったように、多くの40代が同じようなジレンマを抱えています。しかし、その悩みを解決してくれる、まさに「灯台下暗し」のような投資法があるとしたら、知りたくありませんか?
それが、今回ご紹介する**「REIT(リート)」**です。
REITを一言でいうなら、「1万円から始められて、プロにお任せで、憧れの不動産オーナー(大家さん)のような体験ができる」、夢のような仕組み。
この記事を最後まで読めば、あなたはREITの全てを理解し、「これなら自分にもできるかも!」と、資産形成への新たな一歩を踏み出す自信が湧いてくるはずです。専門用語は一切使いませんので、どうぞリラックスして読み進めてくださいね。
第1章:【徹底解説】REIT(リート)って、そもそも何?
1-1. 結論:REITとは「不動産の詰め合わせ福袋」です
「REIT(リート)」と聞くと、なんだか難しそうな横文字に聞こえますよね。正式名称は「不動産投資信託(Real Estate Investment Trust)」ですが、そんなものは覚えなくて大丈夫です。
REITの正体は、ズバリ**「いろんな不動産の詰め合わせ福袋」**。これだけ覚えてください。
どういうことかと言うと、投資のプロ(運用会社)が、私たち個人投資家から少しずつお金を集めて、その大きなお金で都心の一等地のオフィスビルや、人気の商業施設、タワーマンションといった、個人では到底買えないような高額な不動産をたくさん購入します。
そして、それらの不動産から得られる家賃収入や売却益を、私たち投資家に「分配金」という形で還元してくれる。これがREITの基本的な仕組みです。
私たちは、その「福袋」を1万円程度の少額から買うだけで、間接的にたくさんの優良不動産のオーナーになることができるのです。まさに、賢く、手軽に「大家さん」デビューができる画期的なシステムだと思いませんか?
1-2. REITの5つのメリット:なぜ「1万円で大家さん」が魅力的なのか
では、もう少し具体的にREITのメリットを見ていきましょう。忙しい40代にとって嬉しいポイントが満載です。
- ① 少額から始められる(手軽さ) これが最大の魅力です。現物の不動産投資なら数百万~数千万円の頭金が必要ですが、REITなら銘柄によっては1万円以下からでも購入可能。お小遣いや、ちょっとした節約で浮いたお金からでも、気軽に不動産投資の世界に足を踏み入れることができます。
- ② プロが運用してくれる(専門性) 物件選びから、入居者とのやり取り、建物のメンテナンスまで、不動産経営には専門知識と手間が不可欠。REITなら、そうした面倒なことはすべて不動産のプロが代行してくれます。私たちはただREITを買って、あとは専門家チームにお任せするだけ。まさに「ほったらかし投資」が可能です。
- ③ 自動的に分散投資ができる(安全性) REITは、一つの物件だけでなく、複数の異なる用途(オフィス、住居、商業施設など)や地域の不動産に投資しています。もし一つの物件が空室になっても、他の物件の収益でカバーできるため、リスクが自然と分散されます。これは、一つの物件に全財産を投じる現物不動産投資にはない、大きな強みです。
- ④ 換金性が高い(柔軟性) 現物の不動産は、売りたいと思っても買い手が見つかるまで数ヶ月、時には1年以上かかることも。しかし、REITは株式と同じように証券取引所に上場しているため、売りたい時にスマホ一つで、原則としていつでも売却し現金化できます。急な出費が必要になった時でも安心ですね。
- ⑤ 分配金の利回りが高い傾向にある(収益性) REITは、得られた利益の90%超を投資家に分配するなど、一定の条件を満たすことで法人税が実質的に免除される仕組みになっています。そのため、利益を効率よく投資家に還元でき、一般的な株式の配当利回りと比較して、分配金利回りが高い傾向にあります。
1-3. 知っておくべき3つのデメリット:甘い話だけじゃない注意点
もちろん、投資である以上、リスクは存在します。メリットだけでなく、デメリットもしっかり理解しておくことが、大人の投資家としての第一歩です。
- ① 元本保証はない(価格変動リスク) REITの価格は、株式と同じように日々変動します。購入した時よりも価格が下落し、元本割れする可能性は常にあります。銀行預金のように、預けたお金が保証されているわけではありません。
- ② 不動産市場や金利の動向に影響される(市場リスク) 景気の悪化でオフィスの空室が増えたり、金利が上昇してREITが銀行から借り入れているローンの返済負担が増えたりすると、分配金が減少したり、REITの価格が下落したりする可能性があります。
- ③ 上場廃止や倒産のリスクもゼロではない(信用リスク) 可能性としては非常に低いですが、REITを運用している会社が倒産したり、REIT自体が上場廃止になったりするリスクもゼロではありません。
第2章:【徹底比較】現物不動産・株式投資と何が違うの?
「REITのことは分かったけど、他の投資と比べてどうなの?」 そんな疑問にお答えします。ここでは、多くの人が比較検討する「現物不動産投資」と、NISAなどでお馴染みの「株式インデックス投資」とREITを比べてみましょう。
2-1. あなたに合うのはどれ?一目でわかる比較表
比較項目 | REIT(リート) | 現物不動産投資 | 株式インデックス投資 |
初期投資額 | ◎(1万円程度〜) | △(数百万円〜) | ◎(100円程度〜) |
手間 | ◎(ほぼ不要) | ×(非常に多い) | ◎(ほぼ不要) |
リスク | △(分散されている) | ×(集中しやすい) | △(分散されている) |
リターン | ◯(ミドルリターン) | ◯(ミドル〜ハイ) | ◯(ミドル〜ハイ) |
換金性 | ◎(いつでも売れる) | ×(売却に時間がかかる) | ◎(いつでも売れる) |
特徴 | 分配金(インカム)狙い | 家賃収入+売却益 | 値上がり益(キャピタル)狙い |
2-2.【深掘り】NISAでREITを選ぶメリット・デメリット
では、この比較をさらに深掘りし、NISAという「税金がお得になる箱」の中で、あえて「REIT」を選ぶことのメリット・デメリットを考えてみましょう。
【メリット】
- 1. 高い分配金をまるごと非課税で受け取れる これが最大のメリットです。REITは、利益の大部分を投資家に分配金として還元する仕組み上、一般的な株式と比べて利回りが高い傾向にあります。NISA口座なら、この魅力的な分配金に一切税金がかかりません。定期的に安定した「お小遣い(キャッシュフロー)」を非課税で得たい方にとって、REITは株式以上にNISAの恩恵を実感しやすい商品と言えます。
- 2. 株式とは違う値動きによる「分散投資効果」 NISAで人気の全世界株式やS&P500といった株価指数は、当然ながら「株式市場」の動向に連動します。一方、REITは「不動産市場」の動向に連動します。この2つの市場は必ずしも同じ動きをするわけではないため、NISAのポートフォリオに株式だけでなくREITを加えておくことで、資産全体の値動きが安定しやすくなります。株式市場が不調な時に、REITが資産価値を下支えしてくれる、といった効果が期待できます。
- 3. インフレへの対策となりうる 一般的に、世の中のモノの値段が上がるインフレの局面では、家賃や不動産価格も上昇する傾向があります。REITは不動産から収益を得ているため、インフレによって収益が増え、結果的に分配金の増加や価格の上昇につながる可能性があります。これは、現金を銀行に預けておくだけでは価値が目減りしてしまうインフレ時代において、資産を守る上での強みとなります。
【デメリット・注意点】
- 1. 株式ほどの大きな値上がり益(成長性)は期待しにくい REITは安定した分配金が魅力である反面、株価が10年で数倍になるような、爆発的な価格上昇はあまり期待できません。NISAの非課税枠は生涯にわたって利用できる貴重なものです。その貴重な枠を、安定志向のREITに使いすぎると、長期的に見た場合に株式100%で運用するよりも資産全体の成長性が鈍化してしまう可能性があります。
- 2. 金利の変動に影響されやすい REITを運用する会社は、銀行などから多額の借金をして不動産を購入しています。そのため、日本銀行が金利を引き上げる「利上げ」局面になると、借金の返済負担が増えて収益が圧迫され、分配金が減ったりREITの価格が下落したりする要因となります。
- 3. 経済や災害のリスク 景気が悪化して企業の業績が落ち込むと、オフィスや商業施設の空室が増え、家賃収入が減少するリスクがあります。また、投資先の不動産が地震や台風といった自然災害に見舞われた場合、大きな損害を被り、REITの価格に直接的な影響が及ぶ可能性もゼロではありません。
2-3. こんな人にはREITがおすすめ!
ここまでの比較を踏まえると、REITは特にこんな方にピッタリだと言えます。
- 手軽に不動産からの収益(分配金)を得たい人
- 投資にあまり多くの時間や手間をかけたくない忙しい人
- 株式投資はしているが、それ以外の分散投資先を探している人
- 現物不動産投資に憧れはあるが、資金やリスク面で躊躇している人
2-4. 40代の資産形成におけるREITの賢い位置づけ
資産形成を考える上で「コア・サテライト戦略」という有名な考え方があります。これは、自分の資産を「守り」のコアと、「攻め」のサテライトに分けて運用する戦略です。
- コア資産(守り):資産全体の7〜9割。預金や国債、全世界株式インデックスファンドなど、長期で安定的に資産を守り育てるもの。
- サテライト資産(攻め):資産全体の1〜3割。個別株や新興国株など、コア資産よりも高いリターンを狙う、少しスパイスの効いたもの。
では、REITはどこに位置づけられるのでしょうか? REITは、株式(攻め)と債券(守り)の中間的なリスク・リターン特性を持つと言われており、**「コアとサテライトの中間」あるいは「サテライト資産の一部」**として組み込むのが非常に有効です。
第3章:【実践ガイド】知識ゼロから始めるREIT投資の3ステップ
さあ、いよいよ実践編です。「やってみたい!」と思ったその気持ちが冷めないうちに、具体的な始め方を見ていきましょう。驚くほど簡単ですよ。
3-1. ステップ①:証券口座を開設しよう
REITは、銀行や郵便局ではなく、「証券会社」の口座を通じて購入します。もし、まだ証券口座をお持ちでなければ、まずは口座開設から始めましょう。
今はスマホ一つで、10分もあれば申し込みが完了します。おすすめは、手数料が安く、品揃えも豊富な**「SBI証券」か「楽天証券」**。このどちらかを選んでおけば間違いありません。NISA口座も同時に開設するのがおすすめです。
3-2. ステップ②:REIT銘柄を選んでみよう
口座が開設できたら、いよいよ銘柄選びです。日本で取引されているREIT(J-REIT)だけでも60種類近くありますが、選ぶポイントは難しくありません。以下の3つをチェックしてみましょう。
- ① 分配金利回り 投資額に対して、年間にどれくらいの分配金がもらえるかを示す数値です。もちろん高い方が魅力的ですが、高すぎる場合は何らかのリスクを抱えている可能性も。年利3〜4%台が一つの目安になります。
- ② どんな不動産に投資しているか REITには、様々な種類のオフィスビルに投資する「オフィス特化型」や、ショッピングモールに投資する「商業特化型」、複数の用途にバランス良く投資する「総合型」などがあります。自分が応援したい分野や、将来性を感じる分野のREITを選ぶのも楽しいですよ。
- ③ 時価総額や売買代金 これは、そのREITの人気度や信頼性のバロメーターのようなもの。時価総額が大きく、日々の売買が活発な銘柄ほど、安定性が高く、売りたい時に売りやすいと言えます。
【参考】代表的なJ-REITの例
- 日本ビルファンド投資法人(8951):国内最大級のオフィス特化型REIT。都心の優良ビルに多数投資。
- ジャパンリアルエステイト投資法人(8952):こちらもオフィス中心のREIT。安定感に定評あり。
- オリックス不動産投資法人(8954):オフィス、商業施設、住居など幅広く投資する総合型REIT。
※上記は銘柄推奨ではありません。あくまでご自身で調べる際の参考としてください。
3-3. ステップ③:実際に買ってみよう
銘柄を決めたら、いよいよ購入です。証券会社のアプリを使えば、あっという間に完了します。
- 証券会社のアプリにログイン
- 虫眼鏡マークなどから、買いたいREITの銘柄名や証券コード(4桁の数字)を入力して検索
- 「取引」や「買い注文」といったボタンをタップ
- 買いたい口数(「1口」など)と、注文方法(「成行」が簡単)を選択
- 取引パスワードなどを入力して、注文完了!
これだけです。数分後には、あなたも憧れの不動産オーナーの仲間入り。この最初の一歩が、あなたの未来を大きく変えるかもしれません。
まとめ
最後に、この記事の重要なポイントをもう一度おさらいしましょう。
- REITとは「不動産の詰め合わせ福袋」。1万円程度の少額から、プロの運用で手軽に不動産投資が始められる。
- 株式とは異なる値動きで分散投資に有効。NISAの非課税メリットを活かせば、高い分配金をまるごと受け取れる。
- 始め方は簡単3ステップ。「証券口座を開設」→「銘柄を選ぶ」→「購入する」だけ。
40代は、人生の折り返し地点。将来への不安を感じやすい時期であると同時に、これまでの経験を活かして、未来のために賢い一歩を踏み出す力がある年代でもあります。
将来の不安は、ただ待っているだけでは決して消えません。でも、今日、ここで行動を起こせば、未来は確実に変わります。
まずは、ほんの1万円からで構いません。 その勇気ある一歩が、5年後、10年後のあなた自身を、そして大切な家族を助ける大きな力になるはずです。
この記事が、あなたの輝かしい未来へのきっかけとなれば、これほど嬉しいことはありません。