【ドキッとしたら要注意】ついやりがち!「お金が貯まらない人」の悪習慣5選とカンタン改善策

こんにちは。 「今月も頑張って働いたのに、なぜか手元にお金が残らない…」 「特に贅沢しているつもりはないのに、貯金通帳の残高が増えない」

そんな悩みを抱えていませんか?

私の周りでも、40代を迎え、教育費や老後のことを考え始め、「本気で資産形成しなきゃ」と焦りを感じている人は少なくありません。

でも、面白いことに、「収入が高い人」が必ずしも「貯金が多い人」とは限らないんですよね。逆に、平均的な収入でも、着実に資産を築いている人もいます。

この違いは、一体どこにあるのでしょうか。

長年、FP(ファイナンシャル・プランナー)の端くれとして色々な家計を見てきた経験や、私自身の失敗談(お恥ずかしい限りですが…)を踏まえて言えるのは、お金が貯まらないのには、必ず「理由」があるということです。

そしてその多くは、大きな失敗ではなく、日々の「小さな習慣」に隠されています。

今回は、お金が貯まらない人が無意識にやってしまっている「5つの悪習慣」と、今日から始められる簡単な「改善策」について、少しお話しさせてください。

もし「ドキッ」とした項目があったら、それがあなたの家計を見直す絶好のチャンスかもしれません。


悪習慣1:「ラテマネー」を自分事として捉えていない

**「ラテマネー」**という言葉を聞いたことがありますか?

アメリカの著名な資産アドバイザーであるデヴィッド・バック氏が提唱した言葉で、「毎日なんとなく使ってしまう、一杯のラテのような小さなお金」を指します。

  • 出勤前のコンビニコーヒー(約300円)
  • 仕事終わりのご褒美スイーツ(約250円)
  • 特に読まないのに契約している雑誌のサブスク(月額500円)
  • 移動中に買ったペットボトルのお茶(約160円)

一つひとつは数百円。 「これくらい、いいじゃない」 「ストレス解消に必要なんだ」 そう思う気持ち、本当によくわかります。

【なぜ、それが悪習慣なのか?】

問題は、この「これくらい」が**「無意識」かつ「毎日」**続いていることです。

仮に、毎日500円のラテマネーを使っているとしましょう。

  • 1週間で 3,500円
  • 1ヶ月で約 15,000円
  • 1年間で 180,000円
  • 10年間で 1,800,000円

どうでしょう? 18万円あれば、ちょっとした旅行に行けます。180万円あれば、投資の元手として、将来さらに大きなお金を生み出す「種銭」になります。

「ちりも積もれば山となる」と頭ではわかっていても、日々の小さな出費として「消費」していると、その「山」が見えなくなってしまうのです。

【カンタン改善策】

いきなり「全部やめろ」というのは現実的ではありません。ストレスで爆発して、もっと大きな浪費につながる可能性もあります。

まずは**「把握すること」**から始めましょう。

  1. 「何となく」使っているお金を1週間だけ記録する。(家計簿アプリが便利です)
  2. 記録を見て、「これは本当に自分にとって必要だったか?」と振り返る。
  3. もし「なくても平気かも」というものが見つかったら、それを一つだけやめてみる。(例:コンビニコーヒーを、家で淹れた水筒持参に変える)

我慢するのではなく、**「より価値のあることにお金を使うために、優先順位を変える」**という意識が大切です。


悪習慣2:「今、口座にいくらあるか」を即答できない

「先月の食費、いくらでしたか?」 「今、普通預金の口座にいくら入っていますか?」

この質問に、すぐに(誤差1万円以内で)答えられないとしたら…。あなたは「どんぶり勘定」の危険信号が灯っています。

私の知人にもいました。 「給料日は嬉しいけど、給料日前にいつもカツカツ。何に使ったかよく覚えていない」 彼は、自分の「お金の出入り」に無頓着でした。

【なぜ、それが悪習慣なのか?】

言うまでもなく、自分がいくら持っていて、いくら使っているかを把握していなければ、お金をコントロールすることなど不可能だからです。

体重計に乗らずにダイエットしようとするようなもの。 地図を持たずに知らない土地を運転するようなものです。

現状がわからなければ、

  • あといくら使えるのか?
  • どこを節約すべきか?
  • 毎月いくら貯蓄に回せるのか? といった「未来の計画」が一切立てられません。

結果として、お金の流れに「流される」ままになり、手元に残らないのです。

【カンタン改善策】

完璧な家計簿を目指す必要はありません。1円単位で合わせようとすると、挫折します。

  1. 「ざっくり」把握する。 まずは「固定費(家賃、光熱費、通信費など)」と「変動費(食費、交際費など)」に分けて、月にだいたいいくらかかっているかを知るだけでOKです。
  2. キャッシュレス決済を活用する。 現金払いが多いと、何に使ったか忘れてしまいます。クレジットカードやQRコード決済にまとめれば、アプリが自動で家計簿をつけてくれます。これほど楽なことはありません。
  3. 月に一度、残高を確認する日を決める。 給料日や月末など、タイミングを決めて、すべての口座残高(銀行、証券、電子マネー)をチェックし、合計額が先月より増えているか減っているかだけを確認しましょう。

お金の不安を解消する方法は、まず「現実を直視する」ことから始まります。


悪習慣3:目的のない「とりあえず貯金」

「貯金してますよ。とりあえず、余ったら貯金口座に移してます」 一見、堅実に見えますよね。

でも、これもお金が貯まらない人にありがちなパターンです。

「とりあえず」で貯めたお金は、「とりあえず」の理由で簡単に使われてしまいます。

  • 「あ、欲しかった服がセールだ。まぁ貯金あるし、いいか」
  • 「急に友達から旅行に誘われた。せっかくだし、貯金崩すか」

【なぜ、それが悪習慣なのか?】

人間は、明確なゴールがないとモチベーションを維持できない生き物です。

目的のない貯金は、ゴールのないマラソンと同じ。 どこまで走ればいいかわからないから、途中で「もう疲れた」「これでいいや」と諦めてしまうのです。

また、「余ったら貯金」という発想自体が問題です。 お金は「収入 - 貯蓄 = 支出」の順番で考えるべき。 「収入 - 支出 = 貯蓄(余り)」の順番では、支出が優先されるため、いつまで経ってもお金は貯まりません。

【カンタン改善策】

貯金に「名前」をつけてあげましょう。

  1. 口座を目的別に分ける。
    • 生活防衛資金(病気や失業に備えるお金:生活費の3〜6ヶ月分)
    • 使う予定のあるお金(1年後の旅行、3年後の車検代など)
    • 当分使わないお金(老後資金、教育資金)
  2. 「先取り貯蓄」を仕組み化する。 給料が入ったら、真っ先に「当分使わないお金」の口座(例:つみたてNISAの口座など)に自動で移るように設定します。財形貯蓄や自動積立定期預金なども良いでしょう。
  3. 「残ったお金」で生活する。 最初から「なかったもの」として生活するクセをつければ、ストレスなく貯蓄体質に変われます。

特に、老後資金や教育資金のように長期で準備するお金は、NISAなどの制度を活用して「貯蓄」から「投資」に回し、お金にも働いてもらう意識を持つことが、今の時代には不可欠です。


悪習慣4:自分への「ご褒美」のハードルが低い

「今週も激務だったから、週末は高級焼肉でパーッと!」 「大きなプロジェクトが終わったから、新作のブランドバッグを」

頑張った自分をねぎらう「ご褒美」は、明日への活力になります。 私だって、ご褒美は大好きです。

しかし、問題はその「頻度」と「金額」です。

【なぜ、それが悪習慣なのか?】

「ご褒美」が常態化すると、それが「当たり前」になり、支出の基準(ベースライン)がどんどん上がってしまうからです。

最初はコンビニスイーツで満足していたのに、次はカフェのケーキ、次はホテルのアフタヌーンティー…と、満足感を得るためにより高額な消費が必要になってしまいます。

また、「ストレス解消=お金を使うこと」という思考回路が定着してしまうと、ストレスを感じるたびに財布の紐が緩み、お金は貯まる一方です。

【カンタン改善策】

ご褒美をなくす必要はありません。「ルール」を決めましょう。

  1. 「ご褒美予算」をあらかじめ決めておく。 「今月のご褒美は5,000円まで」と枠を設けます。
  2. ご褒美のハードルを明確にする。 「毎日」や「今週」レベルではなく、「月間目標を達成したら」「ボーナスが出たら」など、本当に頑張った時の「特別」なものにします。
  3. お金のかからない「マイご褒美」リストを作る。
    • 好きな香りの入浴剤で、ゆっくりお風呂に入る
    • 気兼ねなく昼寝する
    • 好きなアーティストのライブ映像を大音量で観る
    • 図書館で本を借りてきて、一日中読書する

「消費」以外で自分の機嫌を取る方法をいくつ持っているかが、実はお金を貯める上で非常に重要だったりします。


悪習慣5:「他人との比較」や「見栄」でお金を使う

最後の習慣は、メンタル面の話です。 これが一番、根深いかもしれません。

  • 友人が新築マンションを買ったから、ウチも…
  • 同僚が持っている時計が羨ましくて、自分も…
  • SNSで見る「キラキラした生活」に憧れて、高級レストランへ…

こうした「他人軸」での消費は、お金が貯まらない人の典型的なパターンです。

【なぜ、それが悪習慣なのか?】

見栄や比較による消費には、終わりがないからです。 上には上がいます。他人と比べている限り、あなたの心は永遠に満たされません。

これは、「自分のお金」を、「他人の評価」のために使っている状態です。 その支出は、本当にあなたの人生を豊かにしているでしょうか?

「みんなが持っているから」「恥ずかしいから」という理由で選んだものは、すぐに飽きてしまったり、次の比較対象を見つけてまた新しいものが欲しくなったりします。

【カンタン改善策】

これは「習慣」というより「思考」のクセなので、時間がかかりますが、意識することで変えられます。

  1. お金を使う時、「これは誰のため?」と自問する。 「本当に自分が欲しくて、価値を感じるから買うのか?」「誰かに良く見られたいから買うのか?」
  2. SNSデトックスを試みる。 他人の華やかな(ように見える)生活を遮断する時間を作りましょう。情報が少なくなると、自分が本当に大切にしたいものが見えてきます。
  3. 自分の「価値基準」を知る。 自分がお金を使うことで、本当に幸せを感じるのはどんな時か書き出してみましょう。(例:家族との旅行、自分のスキルアップのための勉強、静かに飲む一杯の美味しいコーヒー)

お金持ちとは「資産をたくさん持っている人」ではなく、「自分の価値基準で、満たされた生活を送っている人」だと、私は思います。 そうした「お金持ちの習慣」を真似てみるのも良いかもしれませんね。


まとめ:習慣を変えれば、未来は変わる

さて、5つの悪習慣を振り返ってみましょう。

  1. ラテマネー(小さな無駄遣い)を軽視する
  2. 収支を把握していない(どんぶり勘定)
  3. 目的のない貯金(または貯金ゼロ)
  4. 自分への「ご褒美」が多すぎる
  5. 見栄や比較でお金を使う

これらに共通するのは、そのほとんどが**「無意識」**に行われているということです。

だからこそ、まずは「あ、今やっているかも」と**「気づく」**ことが、変革の第一歩です。

5つ全部を一度に変えようとしなくて大丈夫。 一つでもいい。「これならできそう」という改善策を、今日から(あるいは明日から)試してみてください。

お金が貯まらないのは、あなたの意志が弱いからでも、運が悪いからでもありません。 ただ、お金が貯まらない「習慣」が身についてしまっているだけです。

習慣は、新しい習慣で上書きできます。

小さな一歩が、1年後、5年後、10年後のあなたを、きっと大きく変えてくれるはずです。

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