△概要
三菱地所は、サステナビリティ経営を推進するために、2020年に「長期経営計画2030」を発表し、2050年に向けた「サステナビリティビジョン2050」を策定しました。2024年度には、急速に変化する社会環境に対応するため、計画の一部を見直し、4つの新たな重要テーマを設定しました。これらのテーマは「次世代に誇るまちのハードとソフトの追求」「環境負荷低減に尽力し続ける」「人を想い、人に寄り添い、人を守る」「新たな価値の創造」です。具体的な取り組みとして、東京駅前の「TOKYO TORCH」プロジェクトや大阪の「グランフロント大阪」などの都市開発、CO2削減や再生可能エネルギーの導入、女性管理職比率の向上、イノベーションの促進などが挙げられます。これらの取り組みを通じて、三菱地所は持続可能な社会の実現を目指しています。
□次世代に誇るまちのハードとソフトの追求
○三菱地所は、東京駅前の「TOKYO TORCH」プロジェクトを通じて、日本一の高さを誇る約390mの「Torch Tower」を建設中です。このプロジェクトは、「日本を明るく、元気にする街づくり」をコンセプトに、展望施設、賃貸住宅、ラグジュアリーホテル、オフィス、商業施設、そして大丸有エリアで最大規模の公園を整備する計画です。また、大阪では「グランフロント大阪」の先行まちびらきを行い、うめきた公園やオフィス、ホテル、商業施設、イノベーション施設、分譲住宅などを整備しています。これらのプロジェクトは、都市公園を含む複合開発で日本初となる「LEED-NDプラン認証」や「SITES予備認証」を取得しており、持続可能な都市開発のモデルケースとなっています。
□環境負荷低減に尽力し続ける
○三菱地所は、CO2削減、再生可能エネルギーの導入、廃棄物削減、低リスク木材の採用を進めています。具体的には、CO2排出量を2030年度に70%削減し、2050年にネットゼロを達成することを目標としています。また、再生可能エネルギーの使用比率を2025年度に100%にすることを目指し、廃棄物リサイクル率を2030年までに90%にする計画です。さらに、低リスク木材の採用率を2030年度に100%にすることを目指しています。これらの取り組みは、持続可能な社会の実現に向けた重要なステップであり、順調に進捗しています。
□人を想い、人に寄り添い、人を守る
○三菱地所は、多様な働き方や住まい方を推進するため、女性管理職比率を2050年度までに40%にする長期目標を設定しています。また、卒業採用の女性比率を2030年度まで毎年40%以上にすることを目指しています。さらに、少子高齢化やライフスタイルの多様化に対応するため、有料老人ホームや学生向けレジデンスの開発にも注力しています。これらの取り組みを通じて、三菱地所は多様性を尊重し、すべての人が安心して暮らせる社会の実現を目指しています。
□新たな価値の創造
○三菱地所は、大丸有エリアを拠点に、イノベーションの創出に取り組んでいます。2007年に「EGG」を開設し、フィンテックなどのスタートアップが集積する5つのイノベーション拠点を運営しています。これにより、大企業とスタートアップの協業機会を創出し、新たな価値を生み出しています。また、SDGs推進に向けたプロジェクト「大丸有SDG ACT5」を2020年にスタートし、具体的なアクションの創出や社会課題解決型のコミュニティ形成を進めています。これらの取り組みを通じて、三菱地所は持続可能な社会の実現に貢献しています。